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豆知識

なぜ革靴の“ダブルモンク”が格式あるとされるのか?デザイン由来と機能性

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スーツに合わせる革靴の中でも、バックルが特徴的な「ダブルモンクストラップ」。
レースアップのような紐靴でもなく、ローファーのようなカジュアルさもない——独特の存在感があります。
なぜこの形が「格式ある靴」とされるのでしょうか?

起源は修道士(モンク)の実用靴

「モンク(Monk)」という名前は、文字通り修道士の靴に由来します。
中世ヨーロッパの修道士たちは、日常作業や礼拝の際に履く靴として、紐を使わず金具で留める構造を採用していました。
これは、靴紐がほどけて邪魔にならず、脱ぎ履きもしやすいという機能的な理由から生まれた形です。

このスタイルが19世紀の英国で再評価され、ドレスシューズとして再設計されたのが「モンクストラップシューズ」。
さらに留め具を1つから2つにしたものが「ダブルモンクストラップ」で、より均整の取れたデザインとして定着しました。

ストラップが生む立体感と構築的デザイン

ダブルモンクの特徴は、2本のストラップが作り出す直線的で重厚な印象
紐靴のように開閉部分がないため、甲のラインが美しく保たれ、フォーマルさと力強さを両立します。

また、バックル金具が光を反射することで、装飾性と構築感を同時に演出できる点も特徴。
この立体的なデザインがスーツやジャケットスタイルと調和し、「格式」と「洗練」を感じさせる理由になっています。

紐を使わないのにフィット感が高い

一見するとローファーのような構造ですが、実際には2本のストラップで甲をしっかり固定できるため、ホールド性に優れています
革靴に求められる「足と一体化する感覚」を保ちながら、着脱の手間を減らすことができる点は機能的でもあります。

特にビジネスシーンでは、「実用性のあるフォーマル靴」としての評価が高く、
近年はヨーロッパだけでなく日本でもスーツスタイルに取り入れられる定番モデルとなりました。

1本より2本が「ドレスシューズの均衡」

シングルモンク(1本ベルト)も存在しますが、ベルト位置が左右非対称になりやすく、カジュアル寄りの印象になります。
対してダブルモンクは、2つのベルトがバランスを取り、デザイン的に安定感があるのが特徴。
この左右対称的な構成が「格式あるデザイン」として評価される理由のひとつです。

まとめ

ダブルモンクが格式あるとされるのは、
修道士靴に由来する歴史・均整の取れた構造・高い機能性を兼ね備えているからです。

装飾的でありながら実用的。
その独特の二面性こそが、ダブルモンクを“現代の正統派ドレスシューズ”として際立たせているのです。

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