「レタス1個分の食物繊維」は多い?少ない?その実態と意外な真実

市販の健康食品や飲料などのパッケージでよく見かける「レタス◯個分の食物繊維入り」という表現。なんとなく体に良さそうなイメージがありますが、実際にレタス1個分の食物繊維ってどれくらいあるの?と疑問に感じたことはありませんか?
今回は、そんな気になる「レタス1個分の食物繊維」の本当の量と、その裏側にある表現のカラクリについて解説していきます。
レタスの食物繊維量は意外と少ない
実は、レタスに含まれている食物繊維の量は野菜の中でもかなり少ない部類に入ります。
例えば、レタス1個(約300g)に含まれる食物繊維は約3.3g。これはごぼうの3分の1本分程度しかありません。
さらに、野菜100gあたりの食物繊維量を比較したランキングでも、レタスは下位グループに位置しています。
また、厚生労働省の食事摂取基準によれば、成人の1日あたりの食物繊維摂取目標量は以下のとおり:
- 男性(18〜69歳):20g以上
- 女性(18〜69歳):18g以上
つまり、レタスだけでこれを満たそうとすると、男性で6個以上、女性でも5個以上食べる必要があるという計算になります。
なぜ「レタス何個分」で表現されるの?
ここまででレタスの食物繊維量がさほど多くないことはおわかりいただけたかと思います。
では、なぜあえて「ごぼう1本分」ではなく「レタス3個分」といった表現が使われるのでしょうか?
その理由は、消費者により強いインパクトを与えるためです。
たとえば、同じ10gの食物繊維が含まれている場合:
- ごぼうなら「1本分」
- レタスなら「3個分」
と書けますが、レタス3個を一度に食べることは現実的ではないため、「そんなに入ってるの!?」という印象を与えやすくなるのです。
さらに、多くの人は各野菜の栄養素を正確に把握していないため、「レタス○個分」はイメージ重視の表現として重宝されているのです。
栄養表示の見せ方には要注意
このように、実際の栄養成分以上に「見た目や表現」で健康効果が大きく感じられることはよくあります。「レモン○個分のビタミンC」なども同様ですね。
健康食品のキャッチコピーをうのみにせず、実際の栄養成分表示を確認する習慣を持つことが、より正しい食生活につながります。
身近な食品の栄養、調べてみよう
レタスが健康野菜の代表格と思われがちでも、実は食物繊維の量はさほど多くないという事実。ちょっと意外だったのではないでしょうか?
身近な食材の成分を調べてみると、意外な事実に出会えるかもしれません。ぜひご自宅にある食品でも試してみてくださいね。





