なぜ本のバーコードは2つあるの?日本独自の仕組みを解説
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普段の生活では誕生日ごとに年齢を重ねる「満年齢」で答えるのが一般的ですが、日本にはもうひとつ「数え年」という数え方があります。聞いたことはあっても「いつ使うの?」と思う方も多いでしょう。この記事では、数え年の意味や役割を、厄年や早生まれとの関係を交えて解説します。
数え年は、生まれた年を1歳とし、毎年の元日に一斉に年を重ねる数え方です。満年齢のように誕生日を基準にするのではなく、暦の区切りで一律に加算していくため、年齢が満年齢より常に1歳多く数えられることになります。
厄年を考えるとき、数え年が今でも用いられています。
例えば2020年の大厄にあたるのは、1979年生まれの男性と1988年生まれの女性です。満年齢で計算すると1年のずれが生じるため、厄年は数え年で算出されているのです。
かつて日本で使われていた太陰太陽暦(旧暦)では、不定期に「うるう月」が入るため、誕生日が存在しない年もありました。そのため、満年齢では正確な計算が難しく、「毎年必ず年齢が増える数え年」が便利だったのです。
七五三や法要(例:三回忌)なども本来は数え年で行われており、その名残は現代にも残っています。
1月1日から4月1日までに生まれた人を「早生まれ」と呼びます。同じ学年の中では誕生日が遅いはずなのに、なぜ「早い」のでしょうか?
実は、数え年で考えると理由がわかります。
小学校入学の時点で、4月1日以前に生まれた人は数えで7歳、それ以降の人は8歳。つまり「みんなが8歳で入学するところを、1歳早く入学する」ために「早生まれ」と呼ばれるのです。
数え年は古い慣習のようでありながら、今なお生活の中に残る文化です。普段の年齢の感覚と照らし合わせて考えると、新しい発見があるかもしれません。