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豆知識

「ぢ」「づ」で始まる言葉が存在しない理由とは?現代仮名遣いで解説

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「じ」や「ず」で始まる言葉は数多くあるのに、「ぢ」「づ」で始まる言葉は存在しません。なぜこのような違いが生まれたのでしょうか?その答えは、現代仮名遣いに定められたルールに隠されています。

現代仮名遣いにおける原則

文部科学省の「現代仮名遣い」では、基本的に「じ」「ず」を用い、例外的な場合にのみ「ぢ」「づ」を使うと定められています。

つまり、通常は「地面」なら「じめん」、「図画」なら「ずが」と表記され、「ぢ」「づ」を使う場面は限られているのです。

「ぢ」「づ」が使われる2つの例外

では、どんな場合に「ぢ」「づ」が登場するのでしょうか。大きく分けて2つのケースがあります。

  1. 「ち」「つ」の連続で濁る場合
    • 例:「ちぢむ」「つづく」
    • 前の音と重なり合い、清音が濁音に変化した結果「ぢ」「づ」となります。
  2. 二語が結び付いて濁る場合(連濁)
    • 例:「はなぢ(鼻+血)」「みかづき(三日+月)」
    • 複合語になることで後半の語頭が濁り、その清音が「ち」「つ」だったときに「ぢ」「づ」が使われます。

このように「ぢ」「づ」は、いずれも単語の途中で現れる表記に限定されています。

なぜ語頭に来ないのか

上記の2つのケースを見ても分かるように、「ぢ」「づ」が生じるのは音の連続や語の結合によって濁音化した場合のみです。

したがって、語頭(単語の最初の文字)から「ぢ」「づ」が始まる条件は存在しません。そのため、現代仮名遣いにおいて「ぢ」「づ」で始まる言葉は存在しないのです。

おまけ:表記のゆれと自由度

「稲妻(いなずま/いなづま)」のように、かつては二語だったものが一語として定着したケースでは「ず/づ」の両方が認められることがあります。ただし、この場合も語頭には登場しません。

一方、「じ」「ず」で始まる語は、元々の漢字音(地=じ、図=ず)から自然に生まれているため、今も普通に使われています。

おわりに

「ぢ」「づ」で始まる言葉が存在しないのは、単なる偶然ではなく、現代仮名遣いのルールで定められている結果です。連濁や音の濁りによってのみ使われるため、語頭に登場することはないのです。

普段何気なく使っている言葉にも、こうした言語の歴史やルールが反映されていると思うと、ちょっと面白いですよね。

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