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豆知識

鉄棒を触ったあとの「あの匂い」、実は鉄じゃなかった!

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小さいころ、鉄棒で遊んだあとに「手に鉄の匂いがついた!」と思った経験はありませんか? でも実は、それは鉄そのものの匂いではないんです。今回は、金属を触ったあとの独特な匂いの正体を科学的に解説します。

「鉄の匂い」の正体はケトン

結論から言うと、鉄棒を触ったあとに感じるあの匂いの正体は 1-octen-3-one というケトン類の化合物 です。

手の皮脂に含まれる物質が、鉄に触れることで電子を受け取り(還元され)、この化合物が生成されます。実は鉄そのものには匂いがなく、鉄と皮脂の化学反応で初めて「金属臭」が生まれるのです。

鉄の匂いを直接嗅ぐことはできない

私たちが「匂い」として感じるためには、物質が揮発して空気中に飛び出し、鼻に届く必要があります。

ところが鉄やさび(酸化鉄)は沸点が数千度と非常に高く、常温では気化しません。つまり、鉄そのものの匂いを直接嗅ぐことは不可能 なのです。

硬貨を触ったときの匂いも同じ

鉄棒だけでなく、コインを触ったときにも同じような匂いがしますよね。これは硬貨に使われる銅や真鍮(銅と亜鉛の合金)でも同様に、手の皮脂と化学反応を起こして匂い成分が生まれるからです。

つまり、私たちが感じている「金属臭」は、金属そのものの匂いではなく、金属と人の体の反応によって生まれる匂い なんです。

まとめ

  • 鉄棒や硬貨の匂いは「鉄の匂い」ではない
  • 正体は皮脂と金属の反応で生じる 1-octen-3-one
  • 金属自体は常温で揮発しないため匂いを感じることはできない

子どもが「鉄の匂いがする!」と言ったら、「実は鉄じゃなくて化学反応の匂いなんだよ」と教えてあげると、ちょっとした科学の授業になるかもしれませんね。

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