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豆知識

なぜ雷は音よりも光が先に見えるのか?光速と音速の違いをわかりやすく解説

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雷が光ってから少し遅れて「ゴロゴロ…」という音が聞こえる。
誰もが一度は体験したことのあるこの現象。
「光のほうが先に来るのはなぜ?」と思ったことはありませんか?
実はそれは、光と音の伝わる速さの違いによって起こる、自然界の“時間差トリック”なのです。
この記事では、雷の光と音がズレて届く理由を、光速と音速の違いを中心にわかりやすく解説します。

雷の正体 ― 光と音は同時に生まれている

まず、雷とは空気中の電気が一気に放出される「放電現象」です。
このとき発生するのが、

  • 放電による強烈な光(稲妻)
  • 空気が一瞬で膨張することによる音(雷鳴)

実はこの光と音、発生するタイミングはまったく同じなんです。
それなのに私たちが「光を先に見て、音をあとで聞く」のは、光と音が伝わるスピードに圧倒的な差があるからです。

光の速さは“秒速30万km” ― 地球7周半を1秒で!

光は1秒間に約30万km進むスピードを持っています。
これは地球を約7周半もできるほどの速さ。

そのため、雷がどんなに遠くで光っても、光はほぼ瞬時に私たちの目に届くのです。
たとえば10km先で雷が発生しても、光が届くまでにかかる時間はわずか0.00003秒ほど。
人間の感覚では「同時」としか感じられません。

一方の音は“秒速340m” ― のんびり伝わる空気の波

それに対して音の速さ(音速)は、空気中ではおよそ秒速340メートル
つまり、1秒で約0.34kmしか進めません。

もし雷が10km先で起きた場合、音が届くまでには約29秒かかります。
だから私たちは、雷の光を見てからしばらくして「ゴロゴロ」と音を聞くのです。

「光ってから音が聞こえるまでの時間」で距離がわかる

この時間差を使えば、雷までのおおよその距離を簡単に計算できます。

計算式:
光ってから音が聞こえるまでの秒数 ÷ 3 = 雷までのおおよその距離(km)

たとえば、光ってから5秒後に音が聞こえたら、
5 ÷ 3 ≒ 約1.7km先で雷が落ちたということになります。

この「3で割る」簡易計算は、雷の安全距離を測るのにも役立ちます。

音速は一定ではない? ― 温度や湿度でも変化する

音速は空気の状態によっても変わります。

  • 気温が高いほど速くなる(空気の密度が下がるため)
  • 湿度が高いほど速くなる(水蒸気の影響で空気が軽くなる)

つまり、夏の湿った空気のほうが、冬の冷たい空気よりも音が早く伝わるのです。
とはいえ、それでも光速とのスピード差は約88万倍
この差が、雷の「光と音のズレ」を生み出しているのです。

まとめ:雷の“時間差”は自然が教える物理の授業

雷の光と音は同時に生まれますが、

  • 光は秒速30万km(地球7周半/秒)
  • 音は秒速340m(約0.34km/秒)

という速さの差によって、私たちの感覚では時間差が生じます。

次に雷を見たときは、音が聞こえるまでの秒数を数えてみましょう。
その「ズレ」が、光と音のスピードの違いを実感させてくれます。

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