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豆知識

学会で何を言っているか分からない度を表す「エサキ」という単位があるって本当?理系ジョークの誕生秘話

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「この発表、エサキ2.5ぐらいだったね」――理系の学会でそんな言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
一見すると専門的な単位のようですが、実はこれは“分からなさ”を表す冗談の単位。
物理学界隈を中心に語られる「エサキ」という言葉の由来には、ユーモアとリスペクトが同居しています。

「エサキ」は実在の科学者・江崎玲於奈が由来

「エサキ(Esaki)」の名は、ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈(えさき・れおな)博士に由来します。
江崎博士はトンネルダイオード(エサキダイオード)の発明で知られ、半導体物理学の世界的な権威です。
その講演や論文は非常に専門的で難解だったことから、物理系の研究者の間で冗談交じりに「理解不能な発表」を“エサキで表す”というネタが生まれたのです。

つまり、「1エサキ=江崎博士の講演レベルの分かりにくさ」というわけです。

「エサキ」は冗談単位としての理系スラング

もちろん、「エサキ」は正式な物理単位ではありません。
理系ジョークとして、学会や研究室の雑談で使われる非公式のユーモア単位です。

たとえば、こんなふうに使われます。

  • 「今日の発表、スライドが難しすぎて2エサキだった」
  • 「質問したら3エサキ返ってきた」

これは「どれだけ分からなかったか」を軽い笑いで共有するための言葉。
理系の世界では、難しさや専門性を笑いに変える文化が根づいており、「エサキ」はその代表的なネタのひとつです。

SNSやネット掲示板で広まった“エサキ・スケール”

この冗談は2000年代以降、理系掲示板やSNSで広まりました。
とくに大学院生や研究者コミュニティの中で、発表会や学会の「分からなさ」を数値化するスラングとして使われています。
「0エサキ=分かりやすい」「1エサキ=普通に難しい」「3エサキ=完全に理解不能」といった“非公式スケール”まで作られたことも。

一部では、同様の理系ジョークとして「ヤバさを表す単位=マジカ」「実験失敗度=マーフィー」なども語られています。

まとめ:「エサキ」は理系ユーモアの象徴

「エサキ」は、江崎玲於奈博士へのリスペクトを込めて生まれた“分からなさ”の冗談単位です。
学問の難解さを笑いに変える、理系ならではの風刺と愛情の文化。
つまり、「エサキ」とは単なるジョークではなく、
“理解不能さを共有することで生まれる仲間意識”の象徴でもあるのです。

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