当サイトの収益&PV数公開中!
豆知識

なぜコインロッカーのナンバーは“飛び番号”になることがあるのか?故障隔離と運用

mixtrivia_com

駅や商業施設でコインロッカーを利用すると、「A01、A02、A05…」と途中の番号が抜けていることがあります。
「壊れてるのかな?」と思うかもしれませんが、実はこれ、意図的な運用設計なのです。
コインロッカーのナンバーが“飛び番号”になるのは、故障対応や管理効率を考慮した合理的な仕組みに理由があります。

故障ロッカーを「番号で隔離」する仕組み

コインロッカーは、物理的な鍵や電子制御ユニットなど複数のパーツで構成されています。
そのため、1つでも故障すると修理完了までそのロッカーを使用停止扱いにする必要があります。
このとき、番号を飛ばしておけば、システム上で故障ロッカーを簡単に除外できるのです。

たとえば「A01〜A10」のうちA04が故障した場合、管理側は「A04使用停止」と設定するだけで他のロッカーは通常運用可能。
もし完全な連番設計にしていると、制御盤や決済機側のアドレス設定を再構成する必要があり、運用が煩雑になります。

つまり“飛び番号”は、メンテナンス性を犠牲にせず、利用者には最小限の影響で運用を続けるための仕掛けなのです。

モジュール単位で交換できるように設計されている

多くのロッカー設備は、3〜5個単位で1モジュールとして制御されています。
そのため、1ユニットが故障しても他ユニットは独立して動かせるよう、番号をあえて連番にしないことがあります。
こうすることで、修理時に「故障ユニットだけ交換」でき、他の列を止めずに運用を継続できます。

また、モジュール間に空き番号を設けておくことで、将来的な拡張や改修にも対応しやすいというメリットがあります。

電子決済・クラウド管理との整合性

近年のコインロッカーは、ICカードやQRコード決済、スマホアプリと連携するものが増えています。
これらのシステムでは、ロッカーごとに内部ID(制御番号)が割り振られており、物理的な配置と番号が必ずしも一致していません。
そのため、外観上は「A01、A02、A05…」と飛んで見えても、システム上では一貫したデータ管理が可能
なのです。

また、ネットワーク経由で状態を監視する際にも、欠番を残しておくことで「故障・点検中」の識別が容易になります。

利用者トラブルを避ける安全設計

もし連番で設計していて1つのロッカーが使えなくなると、「鍵が刺さらない」「番号が違う」などの混乱トラブルが起きやすくなります。
飛び番号にしておけば、利用者は自然にそのロッカーをスルーし、誤使用を防ぐことができます。
これは特に駅構内のように利用者が多い場所で効果的です。

さらに、複数の管理業者が共同で設置している場合(たとえば駅の東西で異なる業者が担当するケース)にも、
飛び番号によってシステム的な区分を明確化できるのです。

まとめ

コインロッカーの番号が飛んでいるのは、故障や点検の際に一部を簡単に隔離し、全体を止めずに運用を続けるためです。
また、モジュール構造・電子管理・将来的な拡張などにも対応できるよう、柔軟な番号設計が採用されています。
見た目には不自然な“欠番”にも、現場の運用効率とトラブル防止を両立する、緻密な管理ロジックが隠されているのです。

記事URLをコピーしました