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豆知識

なぜ銀行の紙幣輸送車は“黄色と緑”なのか?識別と警備配色

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街中で見かける銀行の紙幣輸送車。
独特の黄色と緑のツートンカラーが目を引きますが、なぜこの配色が多いのでしょうか?
単なる企業カラーではなく、警備・安全・識別性を考え抜いた結果なのです。

「黄色と緑」は警備業法で定められた標準配色

日本では、紙幣や貴重品を運ぶ車両は「警備輸送車両」として法令上の区分があります。
警備業法の運用基準により、車両には一般車両と明確に区別できる外観が求められ、
その際に採用されているのが「黄色と緑」の標準配色です。

これは全国の警備会社で共通化されており、
遠目にも「これは輸送車だ」とひと目でわかる識別システムの一環となっています。

高い視認性と“警告色”の効果

黄色は人間の視覚で最も認識されやすい色の一つで、
信号機や注意標識にも使われる警告色です。
緑は安全や安心を示す色で、黄色との組み合わせによって
「注意すべき車だが、業務用で危険ではない」という心理的中間色の効果を生みます。

つまりこの配色は、

  • 目立ちやすく
  • 一般車と混同されず
  • 不安をあおりすぎない

という3つの条件を満たす“安全設計色”なのです。

警備員の制服・装備との統一デザイン

輸送車だけでなく、警備員の制服やヘルメットにも黄色と緑が使われることがあります。
これは、現場全体で統一された識別デザインを維持し、
遠くからでも警備チームであることを即座に確認できるようにするためです。

もし異常事態が起きた場合でも、通行人や警察がすぐに識別できるよう、
この配色は「公的な信号」として機能します。

無地にしない理由:犯罪抑止の“見せる警備”

輸送車を目立たせることで、逆に狙われやすくなるのでは?と思われがちですが、
実際はその逆で、「警備中である」と明示することが最大の防犯策です。

見た目で「厳重な管理下にある」とわかれば、
犯行のリスクを感じて近づく者が減り、結果的に安全性が高まります。
黄色と緑のツートンはまさにこの“見せる警備”の象徴です。

まとめ

銀行の紙幣輸送車が黄色と緑なのは、
警備業法上の識別・高い視認性・心理的安全性・防犯効果を兼ね備えた結果です。

その派手な色は、目立つためではなく「安全を守るために目立たせている」。
黄色と緑の車体は、社会の安心を支える走るセキュリティサインなのです。

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