なぜ日本は英語で「JAPAN」?NIPPONやNIHONじゃダメなの?由来を解説

「NIPPON(にっぽん)」や「NIHON(にほん)」が日本語での正式名称であるにもかかわらず、英語では「JAPAN(ジャパン)」と呼ばれているのはなぜなのでしょうか。
今回は、その名称の由来や歴史的背景についてわかりやすく解説します。
「ジーペン」から「ジパング」、そして「ジャパン」へ
まず、「JAPAN(ジャパン)」の語源は、よく知られている「黄金の国ジパング」にさかのぼります。
このジパングは、13世紀の探検家マルコ・ポーロが『東方見聞録』の中で記した日本の呼称です。
では、マルコ・ポーロはなぜ「ジパング」と呼んだのでしょうか?
実は彼自身は日本に行ったことはなく、中国で伝え聞いた話をもとに記述したのです。
当時の中国では「日本」を「ジーペン(またはリーベン)」と発音していたと考えられており、これがマルコ・ポーロの耳には「ジパング(Zipangu)」のように聞こえたとされています。
その後、この「ジパング」が欧州各国に伝わる過程で英語読みの「ジャパン(Japan)」へと変化していった、というのが一般的な説です。
つまり、「JAPAN」は日本語由来ではなく、中国語経由の外来表記というわけですね。
「NIPPON」と「NIHON」はどっちが正しい?
英語表記は「JAPAN」でも、日本語では「にっぽん」と「にほん」の両方が使われています。
では、どちらが正式名称なのでしょうか?
結論から言えば、どちらも正解です。
2009年には政府も「どちらも日本の正式な読み方である」と公式に発表しています。
ただし、組織名や商品名などの固有名詞では使い分けがされています。
- 「にっぽん」例:日本放送協会(NHK)、日本銀行
- 「にほん」例:日本大学、日本語、日本列島
このように、読み方は統一されていないため、どちらを使うかは文脈や伝統、慣習に依存しています。
おわりに
英語で「JAPAN」と呼ばれるのは、日本語の「にっぽん」や「にほん」から来たのではなく、中国語の「ジーペン」が間接的な由来だったというのは意外だったのではないでしょうか。
普段何気なく使っている国名にも、実は長い歴史と伝播の過程があるのだと思うと、ちょっと面白く感じますね。





