【腹八分目】変えただけで人生が好転した、ちょっとした習慣まとめ
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青い空に白い雲は夏の象徴的な風景ですが、梅雨や夕立のときに広がるのは重く黒い雨雲です。
なぜ雲は同じ水や氷の粒からできているのに、白く見えるものと黒く見えるものがあるのでしょうか? 本記事では、その理由を光の性質から解説します。
雲は水や氷の粒の集まりで、太陽光を四方八方に散乱させます。粒の大きさが可視光の波長より大きいため、波長の違いによらずほぼ均等に散乱が起こる「ミー散乱」という現象が起きます。
その結果、すべての波長の光が私たちの目に届き、白く見えるのです。飛行機から見える雲や、遠くから眺める入道雲が白く輝いて見えるのはこのためです。
雨雲と呼ばれる乱層雲や積乱雲は、厚みが非常にあります。太陽光が雲を通り抜けようとすると、内部で何度も散乱や吸収を受け、地上に届く光が減少します。その結果、私たちの目には光量が不足し、雲が黒っぽく見えるのです。
特に雲底が黒く見えるのは、光が届きにくい下部を見ているためです。一方で、側面や上部から反射した光を観測すると、同じ積乱雲でも白く見える場合があります。
「積乱雲ではないのに雲全体が黒い」という場合もあります。これは雲そのものの性質が違うわけではなく、光が十分に当たっていないことが原因です。
例えば、上層の雲が太陽光を遮っていると、下にある雲全体の反射光が弱まり、全体が暗く見えるのです。
雨雲が黒いのは気象の不思議というより、光の物理的な性質によるものです。もし「白い雲が見たい」と思ったら、横や上からの角度で眺めてみると印象が変わるかもしれません。