軟水と硬水の違いとは?硬度の意味と計算方法をわかりやすく解説

「軟水と硬水ってなにが違うの?」という疑問を持ったことはありませんか?
なんとなく味が違う、水の硬さが違う…といった印象はあっても、実際に何が違うのかは知られていないことも多いようです。
ここでは、軟水と硬水の違いや、硬度の意味とその計算方法についてわかりやすく解説します。
軟水と硬水の違いは「硬度」にある
軟水と硬水の違いは、水に含まれるミネラルの量、つまり「硬度」によって決まります。
硬度とは、水1Lあたりに含まれるカルシウムとマグネシウムの量を数値化したものです。
この数値が低いと軟水、高いと硬水に分類されます。
日本では「アメリカ硬度」で計算
硬度の計算方法には、ドイツ硬度・イギリス硬度・アメリカ硬度など複数ありますが、日本ではアメリカ硬度(mg/L)が主に使われています。
アメリカ硬度の計算式は以下の通り:
硬度(mg/L)=
カルシウム量(mg/L)×2.5 + マグネシウム量(mg/L)×4.1
例えば、カルシウム 20mg/Lマグネシウム 10mg/L の水の場合だと
20×2.5 + 10×4.1 = 91mg/L
水の硬度は91ということになります。
軟水・硬水の基準は国によって異なる
硬度の数値をもとに、水が軟水か硬水かを判断しますが、分類の基準は国や機関によって異なります。
日本の基準(アメリカ硬度)
- 軟水:100mg/L未満
- 硬水:100mg/L以上
WHO(世界保健機関)の基準
- 軟水:60mg/L未満
- 中硬水:60〜120mg/L未満
- 硬水:120〜180mg/L未満
- 非常な硬水:180mg/L以上
このように、日本とWHOでは「軟水と硬水の境界線」が違うため、同じ水でも国によって分類が変わる可能性があります。
成分表示を見れば水の性質がわかる
最近では、ミネラルウォーターに硬度やミネラル成分の表示がされていることが多く、自分で計算してみることも可能です。
例えば海外の硬水ブランド(例:コントレックス)は、日本の基準でもWHOの基準でも「硬水」に分類されます。
一方、国内メーカーの水は多くが「軟水」に該当します。
日常に役立つ軟水と硬水の知識
軟水はクセが少なく飲みやすいのが特徴で、日本の水道水もほとんどが軟水です。
硬水はミネラル豊富で、便通改善やダイエット向きとも言われていますが、人によってはお腹がゆるくなることもあります。
飲みやすさ、調理への適性、健康効果など、シーンに合わせて軟水と硬水を使い分けるのもおすすめです。





