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豆知識

オクターブとは?なぜ12音になったのか音律の歴史を解説

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ピアノの鍵盤を見ると、1オクターブに白鍵7つと黒鍵5つ、計12音があります。
「なぜ12音なのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はこの仕組みには、古代から続く「音律」の歴史が深く関わっています。

1オクターブとは何か

オクターブとは、ある音の周波数を基準に、その2倍または1/2の音を指します。
たとえば、ラ(A)の音が440Hzなら、1オクターブ上のラは880Hz、下は220Hzです。

この「周波数がちょうど2倍(または半分)」という関係が、音楽における最も基本的な枠組みとなっています。

ピタゴラス音律と21音

現在の12音体系に至るまでに、さまざまな音律が試されてきました。
その始まりのひとつが ピタゴラス音律 です。

  • ピタゴラス音律では、ド#とレ♭を「別の音」として扱っていた
  • 結果として、1オクターブに21種類の音が存在した

数学的な比率を基準に作られたため、一定の美しさを持つ一方で、和音を重ねると「うなり」が発生しやすいという欠点もありました。

純正律の登場と欠点

その後、純正律 が生まれました。
純正律は「和音が最も美しく響く比率」を基準にしており、ある調(たとえばハ長調)では非常に美しく響きます。

しかし、欠点もありました。

  • 他の調(ト長調やイ短調など)に転調すると音が濁る
  • ピアノのように調律をすぐ変えられない楽器では不便

この問題が、やがて「どの調でも使える音律」への道を開きます。

平均律と12音の確立

最終的に採用されたのが 平均律 です。
平均律では、オクターブ(周波数比2倍)を 12等分 します。

これにより:

  • どの調でも同じ調律で演奏可能
  • 転調が自由にできる
  • 和音も大きな不協和なく響く

多少の「うなり」はありますが、現代人の耳には違和感がほとんどありません。
こうして21音から12音へと収束し、今の鍵盤楽器の基盤が整いました。

現代の音楽と新しい音律

面白いことに、現代音楽では再び**微分音(半音のさらに半分や1/3)**といった音が取り入れられることもあります。
テクノロジーの発達により、12音体系を超えた表現が可能になり、音楽はより多様性を増しています。

まとめ

  • オクターブは「周波数が2倍(または半分)」の関係
  • ピタゴラス音律では21音 → 純正律で和音が美しく → 平均律で12音に落ち着いた
  • 現代では再び微分音が取り入れられ、新しい表現が模索されている

ピアノの鍵盤に並ぶ12音は、長い歴史と工夫の積み重ねでできた「最適解」だったのです。

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