桃太郎のおじいさんが山でしていたのは「芝刈り」ではなく「柴刈り」だった?勘違いしやすい言葉の違い
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MixTrivia
ピアノの鍵盤を見ると、1オクターブに白鍵7つと黒鍵5つ、計12音があります。
「なぜ12音なのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はこの仕組みには、古代から続く「音律」の歴史が深く関わっています。
オクターブとは、ある音の周波数を基準に、その2倍または1/2の音を指します。
たとえば、ラ(A)の音が440Hzなら、1オクターブ上のラは880Hz、下は220Hzです。
この「周波数がちょうど2倍(または半分)」という関係が、音楽における最も基本的な枠組みとなっています。
現在の12音体系に至るまでに、さまざまな音律が試されてきました。
その始まりのひとつが ピタゴラス音律 です。
数学的な比率を基準に作られたため、一定の美しさを持つ一方で、和音を重ねると「うなり」が発生しやすいという欠点もありました。
その後、純正律 が生まれました。
純正律は「和音が最も美しく響く比率」を基準にしており、ある調(たとえばハ長調)では非常に美しく響きます。
しかし、欠点もありました。
この問題が、やがて「どの調でも使える音律」への道を開きます。
最終的に採用されたのが 平均律 です。
平均律では、オクターブ(周波数比2倍)を 12等分 します。
これにより:
多少の「うなり」はありますが、現代人の耳には違和感がほとんどありません。
こうして21音から12音へと収束し、今の鍵盤楽器の基盤が整いました。
面白いことに、現代音楽では再び**微分音(半音のさらに半分や1/3)**といった音が取り入れられることもあります。
テクノロジーの発達により、12音体系を超えた表現が可能になり、音楽はより多様性を増しています。
ピアノの鍵盤に並ぶ12音は、長い歴史と工夫の積み重ねでできた「最適解」だったのです。