「びっくりするとしゃっくりが止まる」って本当？医学的に解説

「しゃっくりはびっくりすると止まる」とよく聞きますが、果たして本当なのでしょうか？横隔膜の動きや神経の仕組みをもとに、その理由や他の止め方について解説します。

しゃっくりの仕組み

しゃっくりは、横隔膜が痙攣することで声帯が閉じ、空気の流れが遮られる現象です。「ヒクッ」という音はその結果生まれます。

主な原因は以下の通りです。

• 早食いや飲酒
• 熱いものや刺激物の摂取
• 急激な温度変化

多くは自然に治まりますが、長く続く場合は病気が関与していることもあります。

びっくりすると止まるのはなぜ？

医学的に「必ず止まる」と証明されたわけではありませんが、いくつかの仮説があります。

1. 呼吸停止説
   驚くと息を飲み、一時的に呼吸が止まります。その間に血中の二酸化炭素が増え、横隔膜の痙攣が抑制される可能性があります。
2. 胸腔内圧の変化説
   息を止めることで胸の圧力が変わり、しゃっくりを引き起こす神経（横隔神経や迷走神経）が刺激され、痙攣が収まると考えられています。

いずれも「びっくりそのもの」というより、「呼吸の変化」が関与しているといえそうです。

驚かさなくてもできる方法

実際に医療現場や民間で試される方法はさまざまです。

• 大きく息を吸って止める：二酸化炭素を増やし横隔膜を落ち着かせる
• 舌を軽く引っ張る：神経を刺激して痙攣を抑える
• 眼球をやさしく押す：迷走神経を刺激する（医師が行うこともある）

ただし効果は人それぞれで、明確に科学的に裏付けられているわけではありません。

まとめ

「びっくりするとしゃっくりが止まる」というのは完全に医学的に証明された事実ではありません。ただ、驚いたときの呼吸の変化や神経刺激によって止まることがあるのは確かです。

無理に誰かに驚かしてもらう必要はなく、息止めや簡単な刺激法で代用できます。もし長時間続く場合は、病院で薬や漢方の処方を受けるのが安心です。