日本酒の「辛口」と「甘口」の違いとは?味の基準と表現の由来
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大豆を加工して作られる豆腐は、日本の食卓でもおなじみの食品ですね。
でも、ふと「豆腐」という漢字を見たときに、「腐ってないのになんで“腐”なの?」と違和感を覚えたことはありませんか?
納豆のように発酵して作る食品ならともかく、豆腐は発酵させずに作られているはず。
それなのに、なぜ“腐る”という文字が含まれているのでしょうか。
豆腐は、大豆の絞り汁を凝固剤で固めて作られる食品です。つまり、作る過程に発酵や腐敗は一切ありません。
それなのに「腐る」という意味を持つ「腐」の字が使われているのは、やはり不思議に感じます。
実はこの「腐」という漢字、単に「腐る・腐敗する」だけでなく、「液状のものが集まり、やわらかく固まった状態」という意味もあるのです。
この意味は、中国語における「腐」の使われ方に由来しています。
つまり、「豆腐」という言葉は中国発祥であり、中国語の感覚では「柔らかく固まった豆のかたまり」という意味で「豆腐」と名付けられたわけです。
豆腐が日本に伝わったのは奈良〜平安時代とされていますが、もともとは中国から伝わった料理でした。
そのため、名称も中国語由来の「豆腐」がそのまま使われるようになったのです。
「腐=腐っている」という日本語の意味だけを前提にすると誤解してしまいますが、中国語のもう一つの意味「柔らかく固まったもの」と捉えると、たしかに豆腐にぴったりな表現ですね。
「腐」という字に“腐敗”以外の意味があることは意外だったのではないでしょうか?
漢字は国によってニュアンスが異なることもあるので、日中間の言葉の違いを探してみると、豆腐のような意外な発見があるかもしれません。