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豆知識

なぜカエルは冬眠するのか?変温動物の仕組みと冬を越す驚きの方法

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春になるとあちこちで姿を見せるカエルたちも、冬になるとぱったり見かけなくなります。
「どこへ行ったの?」と思ったことはありませんか?
実はカエルは、寒い冬を生き抜くために“冬眠”という特別なサバイバルモードに入っているのです。
この記事では、カエルが冬眠する理由とその驚くべき生き方を、変温動物の仕組みとあわせてわかりやすく解説します。

カエルは「変温動物」だから冬が苦手

カエルは変温動物(へんおんどうぶつ)に分類されます。
変温動物とは、自分の体温を一定に保つことができず、外の気温に体温が左右される動物のこと。

たとえば、気温が下がれば体温も下がり、動きが鈍くなってしまいます。
そのため、冬のような低温環境では活動できず、体の機能を一時的に停止して冬をやり過ごす=冬眠が必要になるのです。

冬眠中のカエルはどこにいるの?

カエルは種類によって冬の過ごし方が異なりますが、主に次のような場所で冬眠します。

  • 土の中:アマガエルやトノサマガエルは、地中に潜って寒さをしのぐ
  • 落ち葉の下や泥の中:ヌマガエルやヒキガエルは、湿った落ち葉や池の底の泥の中でじっと過ごす
  • 水中:一部の種類は、水底の泥に潜りながら体を低温状態に保つ

これらの場所は、急激な温度変化を避けられ、凍結しにくい環境
カエルたちは自ら体温を下げ、心拍や代謝を極限まで落として、ほとんど動かずに春を待ちます。

体が凍っても死なない!? ― カエルの驚くべき耐寒能力

中には、体の一部が凍っても生き残るカエルもいます。
北米に生息する「アカガエル属」などは、体内の糖分(グルコース)を増やして“天然の不凍液”を作り、細胞が破壊されるのを防ぐのです。

この仕組みのおかげで、彼らは体の約60%が凍結した状態でも春に再び活動を再開できます。
自然の中で育まれたこの「氷耐性」は、まさに生き物の驚異的な進化の証です。

カエルはどうやって春を感じるのか?

冬眠しているカエルが春に目覚めるきっかけは、主に気温と湿度です。
地中の温度が上がり、湿度が高まると、体が再び活動できる状態に戻ります。
こうして春の訪れとともに、池や田んぼで「ケロケロ」という鳴き声が響くのです。

冬眠は「生き延びるためのリセット」

冬眠は、ただ眠っているわけではなく、エネルギー消費を最小限に抑える高度な生存戦略です。
寒さを避け、春に繁殖や捕食活動を再開するためのリセット期間。
自然界で限られたエネルギーを最大限に使うための、非常に効率的な仕組みなのです。

まとめ:カエルの冬眠は生き抜くための知恵

カエルが冬眠するのは、変温動物としての宿命であり、進化の知恵です。
寒さに弱い体でも、環境に合わせて「動かない」という選択をすることで生き残ってきました。
静かな冬の地中で、次の春に向けてエネルギーを温存している──そんな姿を想像すると、自然のたくましさを感じますね。

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