うるう年って4年に1回じゃないの?実は8年空くこともある複雑な仕組みとは

今年2020年は、2016年以来のうるう年です。
「うるう年って4年に1回でしょ?」と思っている方も多いかと思いますが、実はこのルールにはちょっとした例外や補足ルールが存在します。
中にはうるう年が8年ぶりになることもあるって、ご存じでしたか?
今回は、そんな「うるう年」の本当の仕組みについてわかりやすく解説します。
うるう年はなぜあるの?
まず前提として、うるう年が存在する理由をおさらいしておきましょう。
現在のカレンダーで使われている太陽暦(グレゴリオ暦)では、1年を365日と定めています。これは、地球が太陽の周りを1周する公転周期を基準にしているからです。
しかし実際には、地球が太陽を1周するのにかかる時間は365日ちょうどではなく、約365日と6時間(=365.2422日)。
そのため、毎年6時間ずつのズレが生じてしまい、これを放っておくと、だんだんと季節とカレンダーの日付がずれてしまうのです。
このズレを調整するために、約4年に1回「366日」のうるう年を設けて補正するという仕組みが生まれました。
基本ルール:「4年に1回」が原則
うるう年の基本的なルールはとてもシンプルです。
西暦年が4で割り切れる年はうるう年
例えば、2020年、2016年、2012年…と、4の倍数の年がうるう年になるというのが基本の考え方です。
このルールで毎年6時間のズレを4年間で24時間=1日として調整しています。
実は例外もある:「100年」と「400年」のルール
ただし、地球の公転周期はぴったり6時間ではなく、正確には約5時間49分。
つまり、4年に1度のうるう年を繰り返すと、1年ごとに約11分ほど“多く足してしまう”ことになるのです。
この誤差が400年続くと、11分×400年=約4400分(約3日)にもなります。
そのため、グレゴリオ暦ではさらなる補正として、次のような例外ルールが追加されました。
西暦が100で割り切れる年はうるう年にしない(ただし、400で割り切れる年はうるう年とする)
これにより、
- 1900年:100で割り切れるが400では割り切れない → うるう年ではない
- 2000年:400で割り切れる → うるう年
- 2100年:100で割り切れるが400では割り切れない → うるう年ではない
というように、例外的に4年おきのルールが崩れる年が存在します。
実際に8年空くこともある?
はい、あります。
例えば、
- 2096年は4で割り切れるためうるう年
- 2100年は例外によりうるう年ではない
- 次のうるう年は2104年
つまり、この間はうるう年が8年も空くということになります。
まとめ:うるう年のルールをおさらい
うるう年は次のルールで決まります。
- 西暦が4で割り切れる年 → 基本的にうるう年
- ただし、
- 100で割り切れて400で割り切れない年 → うるう年ではない
このルールによって、長期的に見ても地球の公転周期とのズレが最小限に抑えられているのです。
おわりに
「うるう年=4年に1回」と思い込んでいた方にとって、100年・400年ルールや8年空くケースがあるというのは意外だったのではないでしょうか。
ちなみに、うるう年以外にも時間のズレを調整するための仕組みとして「うるう秒」という概念もあります。
こちらもなかなか奥が深いので、興味があればぜひ調べてみてくださいね。





