メガネやコンタクトを普段から使用している方で、「裸眼での生活」に戻れたらな~と思ったことがある方はいませんか?
それを叶えられるのが、ICLやレーシックなどに代表される視力回復手術です。筆者は2023年8月末にICL手術を受け、毎日のコンタクト生活から解放されました。
この記事では筆者(23歳男)のICL体験記をお届けします。第1回目の今回は病院(手術法)選び~適応検査までの流れを振り返ります。
そもそものICL手術の仕組みやメリットデメリットについて知りたい方は、下の記事を先に読んでいただけるとより理解がしやすいと思います。
視力回復手術を受けようと思った理由
僕が視力回復手術を決断した理由は、経済的メリットと生活の質向上のためです。
僕は今までは毎日ワンデーのコンタクトレンズを使用していました。メガネはフレームが気になったり、端っこがゆがんで見えて酔ってしまったりして耐えられなかったため、ほとんど使っていませんでした。また、極度のめんどくさがりのため、2weekなどのコンタクトでは管理が行き届かなくなる恐れがあったので、値段的にはちょっと上がるものの、ワンデーのコンタクトを使用していました。
しかし、これから死ぬまでコンタクトを使い続けると考えたときに、かかる費用を計算すると、その金額の高さに驚きました。あくまで僕の場合ですが、年間のコンタクト費用が約3.5万円で、それに加えて眼科の定期受診の費用もかかります。これを仮に40年続けるとすると、コンタクト代だけで140万円もかかってしまいます。
そこで各種の視力回復手術の費用を調べると、どんなに高いものでも100万円もしないぐらいだということがわかりました。このぐらいの値段なら、若いうちに手術してしまった方がのちの人生の長さを考えたときによりお得だろうと思い、手術を受けることにしました。
また、毎日のコンタクトレンズの付け外しも億劫に感じていたので、その手間をなくせる点にも惹かれました。
各種の手術からICLを選んだ理由
そんな中で、僕がレーシック等ではなくICLを選んだ理由は、何かがあったときに最悪元に戻すことができるという点に魅力を感じたからです。
冒頭の記事でも紹介されているように、ICL手術は角膜を削らずにレンズを挿入するだけの手術なので、身体に合わなかった場合にはレンズを取り出すことで元の状態に戻すことができます。
いくらたくさんの実績がある手術とはいえ、目に何かしらの悪影響が残ってしまうと生活の質が大きく下がるのは確実なので、元に戻せない手術であるレーシック等は今回は避けました。
病院の選び方
ICL手術を受けることにした僕(関東在住)は、手術ができる病院を探し始めました。
いろいろ調べていくと、ICL手術においては品川近視クリニックと新宿近視クリニックが、症例数や評判において二大巨頭であることがわかりました。
両者は手術にまつわる料金や保証期間等もほぼ同じで、どちらを選んでも差はないようでした。
しかし、両者の唯一と言ってもいい違いとして、休診日の存在がありました。
新宿近視クリニックは、年中無休で土日や祝日にも手術を受けられますが、品川近視クリニックは日曜日や祝日は休診日でした。
僕は土日祝休みの仕事をしているので、土日に手術できる病院の方が諸々の日程を決めやすいだろうと思い、新宿近視クリニックを選びました。
現在では両者とも年中無休になったため、自宅から通いやすい方を選べば良いと思います。
適応検査予約
病院が決まったら次は適応検査の日程を決めます。
冒頭の記事にもある通り、適応検査の3日前からコンタクトレンズは装用中止になります。しかし、僕はメガネが苦手かつ業務の都合上仕事中にメガネをかけられないので、「適応検査日+その前の3日間」で最低4日間の休みが必要でした。
ICLの為だけに有給を消化したくなかったので、お盆休みの連休に合わせて適応検査の予約を取りました。
新宿近視クリニックも品川近視クリニックも、1カ月前からネットで予約がとれるので、お盆休みなどの長期連休に適応検査の受診を考えている方は、早めに予約を取りましょう。
適応検査3日前~当日
前述の通り、適応検査の3日前からコンタクトを使用できなくなるのですが、これが想像以上にしんどかったです。
普段は朝起きたらまずコンタクトをして、寝る直前に外して捨てる、という生活を送っていたので、裸眼での生活はあまりにも不便でした。
そんなこんなで、ストレスMAXの状態で適応検査当日を迎えました。
適応検査
適応検査では、国家資格を持つ視能訓練士により、屈折度や眼圧、視力など、9項目にわたる検査が実施されます。これらの検査機械は横並びに配置されていて、1つの検査が終わったら横の椅子に移動して次の検査、次の検査が終わったらまたもう1つ横の椅子に移動して次の検査、という風にかなり効率的に検査が回されていました。
視能訓練士による検査が終わると、瞳孔を開く目薬を点眼されます。これにより、手元にピントが合いづらくなったり、光をまぶしく感じやすくなったりします。
瞳孔を開く目薬をしてから30分ほどするとだんだんと目薬の効果が現れ始め、そのタイミングで医師の診察に呼ばれます。ここでは医師が顕微鏡等を使ってより詳しく目の状態を確認します。
この診察時に、医師からICLが可能かどうかの最終判断が下されます。
余談ですが、この瞳孔を開く目薬の効果は5時間ほど持続するため、当日は車の運転などはできなくなります。病院内ではまぶしさなどをあまり感じなかったため、意外と運転できるんじゃね?と思ったりもしましたが、適応検査を終えて外に出ると、アスファルトで反射した太陽光がまぶしすぎて涙が流れました(笑)新宿駅まで5分ほど歩いただけでもかなりまぶしくてきつかったです。
契約→レンズ代のみ支払い
僕は特に問題なく実施可能との判断だったので、医師による診察後、カウンセラーによるICL手術の詳細説明が始まりました。
ここでの説明は、正直、冒頭の記事に書かれていることの再説明だったので、特に新鮮なことはありませんでした。その説明が終わると、改めて手術を受ける意思を確認され、承諾すると契約に移ります。
ICL手術の代金は、屈折値や乱視の有無により上下しますが、僕の場合は乱視なしの屈折値-5D以上で、総額税込みで537,000円とのことでした。
そして、契約書にサインすると、この場で代金の支払いになるのですが、この段階では総額のうち、レンズ代の20万円のみを支払います。残りの337,000円は手術当日に支払います。
よって、クレジットカードの限度額が50万円だから1回で払えないかもという方は、適応検査の日と手術日を1カ月以上空けることで、限度額問題を回避することができるようになっています。
代金の支払いが終わると、手術日と事後検診の日程決めに移ります。レンズの在庫の有無等によっても変動するようですが、基本的には適応検査から2か月以内には手術ができるようになっているようです。
また、事後検診は手術日の翌日、1週間後、1か月後、3か月後、6か月後、1年後に受診する必要があるのですが、このタイミングでは翌日と1週間後の検診の予約を取ります。
つまり、この時に手術日とその翌日、そしてその1週間後検診の計3日分の予約をまとめて取ります。僕は土日にしか受診できないので、土曜日に手術→日曜日に事後検診という形を希望し、土曜日に手術ができる日を探してもらいました。
そんなこんなで諸々の日程が決まると、最後にモキシフロキサシン点眼液という目薬を渡されます。
これは抗菌作用のある目薬で、手術日の3日前から、1日4回(朝、昼、夕、眠前)点眼するように言われます。これをやり忘れてしまうと手術を受けられないため、確実に行いましょう。
この目薬の説明が終わるとようやく適応検査の全工程が完了し、帰宅となりました。
次回は手術当日編をお送りします。
手術当日編↓
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