この記事では筆者(23歳男)のICL体験記をお届けします。第2回目の今回は手術当日の流れを振り返ります。
第1回の病院(手術法)選び~適応検査編をまだ読んでない方は、ぜひそちらもご覧ください。
手術までの流れ
手術当日は、病院に到着するとまず最初にカウンセリングルームに通されました。そこでは、前回の適応検査でもらったモキシフロキサシン点眼液を自分で点眼して、そのまま待っているように言われました。
しばらくすると、看護師と思しき人が現れて、モキシフロキサシン点眼液を点眼したかの確認をした後、前回と同じ瞳孔を開く目薬を点眼していきました。
そのあとは入れ替わりでカウンセラーが来て、残りの手術代(337,000円)の支払いのために受付まで誘導されます。受付では、手術当日の受付~帰宅までの流れの説明をされ、残りの手術代の支払いをしました。
支払いが終わると、手術後一週間外出時に着用する「保護メガネ」のフィッティングを行います。フィッティングといっても2種類あるメガネのうちどちらが合うかを鏡を見ながら確認するだけですが。フィッティングが終わると選んだ方の保護メガネがプレゼントされます。ここには追加料金はかかりません。
その後、手荷物をロッカーに入れてから待合室で待つように言われ、カウンセラーとのやりとりは終わりました。
またしばらくすると、適応検査の時と同じような検査に呼ばれ、その後医師の診察があります。ここで手術が可能と判断されると、再び瞳孔を開く目薬を点眼され、また待合室で待つように言われます。
手術直前
待合室で30分ほど待った後、今度はスリッパに履き替えて手術室の前室のようなところに通されます。そこはカーテンで仕切られた簡易個室にリクライニングチェアが1つあるだけの簡素な部屋で、瞳孔が開いている患者でもまぶしくないよう、照明は薄暗くされていました。
その部屋に入ると、まず初めに看護師に瞳孔を開く目薬と麻酔の目薬を点眼されます。その後、下のような帽子を被せられ、前髪ともみあげと耳をその中に入れるように言われました。
帽子をかぶり終えると、看護師が帽子と顔の境目をテープで止め、完全に髪の毛が出ないようにします。
テープを貼り終えると、再び瞳孔を開く目薬と麻酔の目薬を点眼され、今度は下のように3種類の目薬と1種類の内服薬を手渡されました。これらは手術後に使う、炎症や細菌を抑えるための薬らしく、どの薬も無くなるまで使い続けるようにとのことでした。
モキシフロキサシン点眼液 1日4回
D・E・X0.1%点眼液 1日4回
ブロムフェナクNa点眼液 1日2回
オラセフ錠 250mg 1日3回
この一覧を見てもわかるように、とにかく点眼の回数が多いです。ただ、術後の炎症や感染を防ぐための重要な薬なので確実に使用しましょう。
薬を渡された後は、看護師による瞳孔を開く目薬と麻酔の目薬の点眼を5分おきに5回ほど繰り返しました。最後に目の周りの消毒のためにマスクを外すように言われ、眉毛から口の少し上のあたりまでのかなり広い範囲を、消毒液の付いたガーゼのようなもので消毒されます。
そしていよいよ手術室に呼ばれます。
手術の感想
手術室へは私服かつスリッパのまま徒歩で入室します。手術室と言っても、一般的に想像する下のような手術室ではなく、
歯医者でよく見る、背もたれを倒したり高さを変えたりできるような椅子が置いてあるだけの部屋でした。
とんでもなく強力に冷房が効いたとても寒い部屋でした。
スリッパを脱いでその椅子に座ると、背もたれが水平まで倒されて仰向けの状態にさせられます。その後、再度看護師によって瞳孔を開く目薬と麻酔の目薬を点眼され、再び目の周りの同じ範囲を消毒し、今度は顔を右に向けた状態で目を閉じて待っているように言われます。このタイミングで首から下にはブランケットのようなものが掛けられたので、寒さに悩むことはありませんでした。
しばらくすると、今度は医師による目の洗浄が行われます。ここでは、医師が手で目を強引に開き、水でじゃぶじゃぶと眼球を洗います。ただ、麻酔が効いているので、冷たいな~以外は特に何も感じませんでした。
洗浄後は、顔をまっすぐ(仰向け)に戻し、顔の上に布(右目の所にだけ穴が空いている)を掛けられます。その後、上下のまぶたにクリップのようなものを着け、目が閉じないように固定します。
ここからいよいよ本格的に手術がスタートします。
手術中は目の上にある顕微鏡の光をまっすぐ見続けるように言われます。最初はかなりまぶしくてきつかったですが、数秒で慣れてきます。手術は、
①目の表面の膜を切開
②膜を少し持ち上げる
③レンズ挿入
④レンズ位置調整
という手順で進んでいきます。
数えきれないほど麻酔の点眼をしたので、ほとんど感覚が無くなって、手術中は何をしているかわからないだろうと思っていたのですが、全然違いました。
僕が麻酔が効きづらい体質だったからかもしれませんが、上で言った4つの工程が順番に行われているのは手術中でもはっきりとわかりました。特に後半の2工程(レンズ挿入・調整)はとんでもなく痛く、眼球だけでなく頭の底から痛みが発せられているような感覚でした。また、目に手術器具が向かってくる様子もはっきり見えるため、恐怖で精神的にもかなり消耗します。
右目の手術が終わるとすぐに左目の洗浄が始まり、右目と同じ流れで手術が進んでいきます。手術中は顔を動かしてはいけないので、しゃべることもできず、医師側から返答がいるような問いかけもなかったので(「目洗いますね~」「次左目行きますね~」等の声かけはあった)、ひたすら無言で時が過ぎるのを待ちました。
左目の手術が終わるとすぐに背もたれが起こされ、看護師に付き添われながら徒歩で手術室を出ます。トータルの手術時間は20~30分ほどだったと思います。
手術室を出ると、再び前室のようなところに戻され、リクライニングチェアの上で20分ほど目を閉じて休んでいるように言われます。この時にはすでに痛みはあまりなく、目がしみるような感覚だけが残っていました。
目を閉じて20分ほど休んだころに再び看護師が迎えに来て、一旦預かられていた自分のマスクや各種の内服・点眼薬を渡され、そのまま一般の待合スペースまで誘導されます。このころには目がしみる感覚はだいぶなくなり、長時間固定されていたことによるまぶたの違和感以外はほとんど正常に戻ったような感覚でした。当然ながら視力も回復し、とてもクリアに見えるようになりました。
待合室で数分待つと、今度は診察室に呼ばれて診察を受け、特に問題がなかったので、そのまま受付で診察券を返されて帰宅となりました。
手術後の日常生活への影響や、事後検診の様子などは、次回の事後検診編でお送りします。
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