スベスベケブカガニ
スベスベケブカガニは、ケブカガニ科に属するカニの中でも特に毛の薄い種のことを指す。
下の画像のように、一般的なケブカガニ科のカニは、毛ガニの比ではないほど毛むくじゃらである。
トゲアリトゲナシトゲトゲ
トゲアリトゲナシトゲトゲはハムシの一種の通称。以下はその矛盾した名前がつけられた経緯。
まず、トゲをもった「トゲトゲ」という名前のハムシがいた。そのトゲトゲの仲間には、例外としてトゲをもっていない「トゲナシトゲトゲ」という種も存在していた。しかしその後、「トゲナシトゲトゲ」グループの中から、トゲをもった珍しい種類が新たに見つかり、これを「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と名付けた。
シロワニ
シロワニは「ワニ」と付くが、ネズミザメ目シロワニ科に属するサメの一種。
最大で全長325cm、体重158.8kgにもなり、日本近海にも生息している。
シミ(紙魚)
シミ(紙魚)は「魚」と付くが、シミ目(または総尾目 Thysanura)シミ亜目シミ科に属する昆虫の一種。
英語では「銀の魚 (silverfish)」と呼ばれるが、やはり魚ではない。
カモシカ
カモシカは哺乳綱偶蹄目ウシ科ヤギ亜科に属する動物である。「シカ」と付くが、シカの属するシカ科ではなく、ウシやヤギと同じウシ科に属している。
細く伸びた足を指す「カモシカのような足」という表現に出てくるカモシカとは、本来はレイヨウのことで、実際のカモシカの足は太い。
コブナシコブスジコガネ
コブナシコブスジコガネは、コブスジコガネ科の中でも特にコブのない種のことを指す。
絶滅のおそれがある種としてレッドデータブックに掲載されている。
デカイヘビ
デカイヘビは、ストレリア・デカイ (Storeria dekayi) という学名を持つ、ユウダ科に属するヘビの1種である。
名前に「デカイ」と付くが、これは前述のとおり学名に由来するもので、実際の大きさは最大でも50cmほどにしかならない。
ウミネコ
ウミネコは「ネコ」と付くが、チドリ目カモメ科カモメ属に属する鳥類の一種である。
沿岸部や河口、干潟などに生息するが、近年ではその名に反して東北地方の内陸部での記録も増えている。
ウミウサギ
ウミウサギ は「ウサギ」と付くが、吸腔目ウミウサギガイ科に分類される貝の一種。
その白さがウサギを連想させることからウミウサギという和名がついた。
ニューカレドニアやパプアニューギニアでは切手の意匠に採用されている。
ハチクマ
ハチクマはその名に反して、ハチでもクマでもなく鳥綱タカ目タカ科に属するタカの仲間である。ハチを主食とすることからこの名がつけられた。
ハチクマはハチに攻撃されても刺されることはほとんどないが、その詳しい理由はよくわかっていない。また、ハチクマの攻撃を受けたハチは反撃しなくなることがあるが、こちらの詳しい理由もわかっていない。
アシブトイトアシガニ
アシブトイトアシガニは、イトアシガニ科の中でも特に足の太い種のことを指す。
普通イトアシガニ科のカニは第4歩脚が糸のように細いが、アシブトイトアシガニは例外で、第4歩脚も他の歩脚と同様の太さになっている。
トウキョウトガリネズミ
トウキョウトガリネズミは、真無盲腸目トガリネズミ科トガリネズミ属に属するネズミの一種で、世界最小の哺乳類の一つとされている。
名前に「トウキョウ」と付くが、日本では北海道のみに分布し、東京には生息していない。発見者であるホーカー(R.M. Hawker)が、標本ラベルにYezo(蝦夷)と書くべきところを誤ってYedo(江戸)と表記してしまったことにより、この矛盾した名前が誕生した。