こんにちは。ライターのエポニムです。
みなさんは小麦粉と片栗粉の違いについて自信を持って説明できますか?
また、小麦粉と片栗粉がそれぞれどのように作られるかご存じですか?
今回はそんな小麦粉と片栗粉の違いや作られ方について詳しく紹介していきます。
小麦をすり潰したのが小麦粉
まず、小麦粉の作られ方についてですが、これは多くの方のご想像どおり、小麦をすり潰すことによって作られています。
しかし、小麦をそのまますり潰してしまうと小麦の皮も混ざってしまい、パンなどに加工したときに食感が悪くなってしまいます。小麦粉に必要なのは小麦の中の胚乳(はいにゅう)という白い部分なので、加工の際にはいかにして小麦の皮を取り除くかが重要となります。
そこで、現代では「段階的製粉方法」という手法を用いて皮を除去しています。
この段階的製粉方法では最初はできるだけ小麦を大きく割って、表皮を傷つけないように胚乳の塊を取り出します。その後、取り出した胚乳の塊についている少量の皮を取り除き、きれいになった胚乳の塊を少しずつ小さくしていくことで小麦粉に近づけていきます。
この方法によって小麦粉は表皮の混入量を格段に少なくし、高い品質をキープしています。
片栗粉は植物の地下茎からできる
小麦粉の原料がわかりやすい一方で、名前からすると想像しづらい片栗粉の方は実は植物の地下茎からできています。
本来、片栗粉はカタクリという植物の地下茎から取れるデンプンが原料となって作られていました。
しかし、カタクリを育てたり、そこから片栗粉に加工したりするのにはとてつもない手間がかかるため、現在流通している片栗粉の多くはカタクリの代わりとしてジャガイモのデンプンが原料として使われています。
このジャガイモから作る片栗粉は、すり潰したジャガイモをさらしで包んで水に浸して水の底にデンプンを沈殿させ、そのデンプンを乾燥させて粉にするという製法で作られています。
そのため、ジャガイモから作られた片栗粉の原材料名の欄にはカタクリではなく馬鈴薯デンプン(馬鈴薯はジャガイモのこと)と書かれています。
おわりに
似ているイメージのある小麦粉と片栗粉が原料も製法もそれぞれ全く違っているというのは意外だったのではないでしょうか。
この2種類以外にも料理で使われる粉はたくさんあるので、それらについてもこの機会に調べてみてはいかがでしょうか。
参考文献