右利きの人が多い理由については、現在以下の4つが有力な説として挙げられています。
1.優位脳説
右脳よりも左脳の方が身体の動きをよりコントロールしている、という説。
2.攻撃&防御説
人間の心臓は左側にあるため、自分の心臓を守るために左手には盾を持ち、右手に相手を攻撃するための剣を持つから、という説。
3. 環境フィードバック説
世の中のほとんど道具は右利き用に作られているため、人間は自然と右手を使うようになり、そのフィードバックが繰り返された結果右利きの人が多くなった、という説。
4.遺伝説
長らく右利きの人が多かったため、世代を重ねるごとに右利き濃度が濃くなった、という説。
なかでも現在有力とされているのは、1の優位脳説です。
多くの人の脳では、言語能力を扱う部分の大半が左脳に分布しています。
そして、左脳は体の右半分の運動を支配しています。これにより、人類は右利きが多くなったとされています。
現在、人類の9割は右利きですが、この比率は今から約6万年前から変わっていないそうです。そして、人類が言語を獲得したのも、同じく約6万年前です。
つまり、言語能力を獲得して脳に左右差が生まれた結果、右利きが多数派になった、というわけです。