こんにちは。ライターのエポニムです。
突然ですが、みなさんはピーマンはお好きですか?
子どもの苦手な食べ物ランキングではだいたい上位に入ってくるピーマンですが、大人でピーマンが嫌いだと答える人はそこまで多くはいないような気がしませんか?
ではなぜ子どものときにはピーマンを嫌う人が多いのに、大人になるにつれてだんだん嫌いではなくなっていくのでしょうか。
子どものほうが味に敏感
まず前提として、人間は舌全体で味を感じているのではなく、舌にある味蕾(みらい)という器官で味を感知しています。
そして、その味蕾の数は生まれたときが1番多く、歳をとるごとに摩擦や刺激などによって減少していくと言われています。
つまり、子どもは大人よりもピーマンの苦味や酸味を敏感にキャッチしてしまうため、ピーマンをより苦手に感じやすくなっているのです。
苦味と酸味に対する恐怖心
さらに、味蕾では味を「うま味」「甘み」「塩味」「酸味」「苦味」の5つの要素に分けて感知することができます。
そして、これら5つの要素にはそれぞれ下のように信号が割り当てられていて、人間には生まれたときからそれらの信号をもとに判断を下すことができる能力が備わっています。
うま味→からだをつくるのに必要なタンパク質の存在を知らせる
甘味→エネルギー源になる糖の存在を知らせる
塩味→体液のバランス調節に必要なミネラルの存在を知らせる
酸味→腐敗を知らせる
苦味→毒の存在を知らせる
しかし、人間は歳をとるにつれてこの判断能力にも変化が生じてきます。
なぜなら、経験を重ねることにより、苦いものがすべて有毒なわけではなく、酸っぱいものがすべて腐っているわけではない、といったことを学んでいくからです。
それまで食べられなかった苦いものなどが食べられるようになるのはこの変化によるものだったのです。
おわりに
みなさんも子どもがピーマンを嫌う理由にまさかこんなにもちゃんとした理由があるとは思っていなかったのではないでしょうか。
ただ、人間の味覚についてはまだまだはっきりしていない部分も多いため、この記事の内容もいつかは覆る可能性が十分にあるということだけは覚えておいていただけると幸いです。